【2026/11/2号】ユーザーに合わせたトライ&エラー|週刊マーケティングレポート
いよいよ11月に入り、来年のマーケティング施策について考え始めている企業様も多いのではないでしょうか。
米国のマーケティングでは、ユーザーの反応を確かめながら、トライ&エラーを繰り返していくことが重要だと考えられています。
特に日系企業がアメリカに進出してくるにあたり、日本では通用していたことをそのままアメリカで同じように取り組んでも、なかなか成果が出ないのはよくある話です。
今週は、5社の事例を紹介します。
同じ事はもちろんできなくとも、自社で取り組むにあたっての体制や、方向性の参考になれば幸いです。
なお、成果の数値は企業からの発表に基づいており、売り上げなどの効果への数値は公表されていない事例も含みます。
目次
今週の米国マーケティングトレンド注目トピック(5選)
1. 見覚えのあるボトルを、食卓の定番に。キユーピーの試食ツアー
キユーピーは、南カリフォルニアを巡る7週間の”I Love KEWPIE Tour”を展開し、フードトラックで卵サンドやスマッシュバーガーのスライダーを提供しています。同社の説明によると、米国での認知率は2022年度の10%台から2025年度に25%超へ上昇しており、今回のツアーは、その認知を購買につなげる取り組みです。注目したいのは、ボトルそのものの紹介に加え、バーガーやサンドイッチを通じて、自分の食生活に取り入れるイメージを届けている点です。
💡 Point
自社商品を紹介するとき、特徴の説明に加えて、顧客が使う場面を見せられているでしょうか。試食や動画では、現地の生活に合った使い方を示し、購入できる場所まで案内すると、体験から次の行動へ進みやすくなります。
🔗 出典・参照URL:
https://news.designrush.com/i-love-kewpie-tour-mascot-southern-california-food-truck
2. 次の顧客は、隣の売場にいるかもしれない。カルビーの展開戦略
カルビーのHarvest Snapsは、日本の”さやえんどう”を原点として北米で生まれ、青果売場を中心に育ってきたブランドです。同社発表によると年間100億円規模に成長し、2026年11月からは新商品を通じてスナック売場にも展開を広げます。健康価値に加え、食感や味わいを求める人にも接点を広げる計画で、商品だけでなく、”誰が、どこで見つけるか”を変える一手として参考になります。
💡 Point
自社商品の競合は、売場や販売チャネルが変われば変わります。店頭で隣に並ぶ商品や、ECで比較される商品を確認すると、今の顧客に響く価値と、新しい顧客に伝えるべき価値を整理できます。
🔗 出典・参照URL:
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001954.000030525.html
3. SNSの反応が、次の企画をつくる。Cloroxの運用改革
家庭用品大手Cloroxは、消費者の反応を継続的に捉え、発信を改善する運用を進めています。傘下のBritaでは、Z世代にとって水分補給が”取り組みやすいセルフケア”だという発見を表現に活かし、月100本超の素材を制作しながら反応を次のコンテンツに反映しています。同社CMOが紹介した数値では、広告配信によらない自然な表示回数が前年比1,742%増となっており、制作と検証を繰り返す運用の規模がうかがえます。
💡 Point
投稿後の振り返りを、”よく伸びた”で終わらせず、テーマ、冒頭の見せ方、使われた言葉などに分けて考えてみましょう。次の投稿で試すことを1つ決めるだけでも、運用の経験を企画に活かせます。
4. 登録したくなる理由と、戻りたくなる理由。Chipotleの会員施策
Chipotleは、会員プログラムの刷新で、入会時の無料特典に加え、ポイント交換先や誕生日特典、チャレンジやバッジといった仕掛けを充実させました。同社CEOによると、2026年第3四半期には会員による売上が全体の3分の1となり、過去最高の比率を記録しています。会員売上比率だけで追加売上の効果は判断できませんが、登録時のお得感から、その後も利用したくなる体験まで設計している点に注目です。
💡 Point
入会特典を用意したら、登録後の案内も確認してみましょう。初回購入後の使い方紹介、関連商品の提案、買い替えや補充時期のお知らせなど、自社ならではの”戻ってくる理由”を考えることができます。
5. 技術者への質問が、そのまま記事のネタになる。Oateyの情報発信
配管資材メーカーOateyは、技術者や製品担当者へのインタビューをもとに、施工、保守、トラブル対応などを解説する記事を制作しています。支援会社GreenHouse Digital + PRによると、2025年には目標50本に対して70本の署名記事が掲載され、外部サイトからのリンク120件と、自社サイトへの参照流入2,000件超を獲得しました。社内では日常的に答えている質問でも、製品を選ぶ人や現場で使う人にとっては、記事として読む価値のある情報になります。
💡Point
コンテンツのテーマに迷ったら、営業や技術サポートが最近受けた質問を集めてみましょう。選び方、使い方、よくある失敗への回答は、顧客の検討を助ける記事の出発点になります。
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