BtoB Marketing
なぜWebサイトだけでは成果が出ないのか
「Webサイトをリニューアルしたのに問い合わせが増えない」
米国市場で事業展開する日系企業から、よく聞かれる課題の一つです。
サービスページを整備し、SEO対策を実施し、問い合わせフォームも設置した。それでも期待したほどリードが獲得できないケースは少なくありません。
その理由は、Webサイトが重要ではないからではありません。むしろ現在のBtoBマーケティングでは、Webサイトは非常に重要な役割を担っています。ただし、Webサイト単体で集客が完結する時代ではなくなっているのです。
BtoB顧客は問い合わせ前に調査を終えている
HubSpot共同創業者のBrian Halligan氏は、Inbound Marketingという考え方の中で、顧客が企業から情報を受け取る前に、自ら情報を探し、比較し、検討するようになったと提唱しました。
実際、近年のBtoB購買行動に関する調査でも、多くの購買担当者が営業担当者へ連絡する前に、自ら情報収集を行う傾向が示されています。
つまり企業は、問い合わせを待つのではなく、問い合わせ前の情報収集プロセスに参加する必要があります。
Webサイトの役割は「集客」ではなく「信頼形成」
多くの企業は、Webサイトを集客ツールとして捉えています。もちろん間違いではありません。しかし実際には、Webサイトは顧客が企業を評価するための重要な判断材料になっています。
広告や検索からサイトへ訪問したとしても、十分な情報や事例が掲載されていなければ問い合わせにはつながりません。
Webサイトは集客のゴールではなく、信頼形成のハブとして機能しているのです。
広告は顧客との最初の接点を作る
Google広告やディスプレイ広告は、新しい見込み顧客との接点を作るために有効です。しかし広告だけで成果が出るわけではありません。
広告経由でサイトへ訪問したユーザーは、その後に導入事例を確認し、競合と比較し、必要に応じてSNSや企業情報も調査します。
広告は問い合わせを生む魔法の施策ではなく、顧客との最初の接点を作る施策です。その後の体験設計まで含めて考えることが重要です。
なぜ今LinkedInが注目されているのか
数年前まで、多くの日系企業にとってLinkedInは採用目的のプラットフォームという認識が一般的でした。しかし現在は、BtoBにおける企業評価の場としての役割が強くなっています。
企業サイトが「会社案内」だとすれば、LinkedInは「企業の現在地」を伝えるメディアと言えるでしょう。
またLinkedIn広告は、業種、企業規模、役職などでターゲティングできるため、特定企業や意思決定者へアプローチするABM(Account-Based Marketing)施策との相性も良い媒体です。
特に米国市場では、企業サイトとLinkedInの両方を確認することが自然な購買行動になりつつあります。
メールマーケティングは今でも有効
展示会や資料ダウンロードで獲得したリードが、すぐに商談へ進むとは限りません。そこで重要になるのがメールマーケティングです。
こうした継続的な情報提供によって関係を構築する活動をナーチャリングと呼びます。
BtoBでは購買検討期間が長くなるため、メールは今でも重要な施策の一つです。
まず何から始めればよいのか
すべての施策を一度に始める必要はありません。まずは、自社のリード獲得経路を書き出してみてください。
まとめ
成果を出している企業は、SEO、広告、LinkedIn、メールを別々の施策として考えていません。
顧客がどの順番で情報を取得し、どのタイミングで信頼を形成するのかを理解し、一つの導線として設計しています。
Webサイトだけでは成果が出ないと言われる理由もここにあります。
現代のBtoBマーケティングでは、Webサイトを中心に、広告、LinkedIn、メールを連携させながら顧客の情報収集プロセス全体を設計することが、リード獲得への第一歩となります。