【ABMとは】知って得するB2Bマーケティング入門|ABMの定義・重要性・始め方ガイド
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アカウントベースドマーケティング(ABM)とは、B2Bにおけるマーケティング手法の一つで、特定の重要企業アカウントを“市場=市場・オブ・ワン”として扱い、個別にカスタマイズされた施策を展開する戦略です。従来のリード獲得中心のアプローチと比較して、ABMは営業チームとマーケティングチームが緊密に連携し、効率的かつ高ROIを目指す手法といえます。
- ABMの定義
ABMは、対象となるアカウントごとにきめ細かいパーソナライズを行い、まるで“市場そのもの”として扱うアプローチです。高価値アカウントに集中し、より効果的に成果を狙います。 - 従来のリードベースとの違い
リードベースのマーケティングが、広く多数の見込み客を網ですくい取るアプローチであるのに対し、ABMはむしろ銛(きめ細かく正確な一撃)に例えられます。つまり、不特定多数ではなく、確度の高いターゲットに狙いを定めるイメージが近いです。
ABMが注目される背景とメリットとは?
近年、B2Bマーケティングの現場では、費用対効果の低下やターゲットの分散化が課題となっています。そんな中、ABM(アカウントベースドマーケティング)は、成果につながる重要アカウントに資源を集中することで、新たなマーケティングの流れを作り出しています。
なぜ今ABMなのか?意思決定プロセスとテクノロジーの変化
- 意思決定プロセスの複雑化:平均6〜10名の関係者が購買プロセスに関わる現在、ABMは全てのキーパーソンに一貫したアプローチを可能にし、迅速な意思決定を促進します。
- マーケ・営業チームの連携強化:ABMは、従来分断されがちであった営業とマーケの協働を前提とする戦略。共通のターゲット設定とメッセージ共有により、戦略の一体運用が可能になります。
- テクノロジーの進化:マーケティングオートメーションやCRMと連携したABMツールにより、アカウント選定から測定まで一括で効率化できる点も、ABM普及の後押しとなっています。
ABMの代表的なメリット
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メリット |
内容・効果 |
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ROIが高い |
ABMを導入した企業の多くが、平均より高いROIを報告(例:ROIが他施策より高いと76〜91%が回答)。 |
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受注率アップ・案件単価増加 |
ABM企業は、受注率が38%高く、案件単価は91%増加したというデータもあります。 |
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商談成立までの期間短縮 |
キーマンへの直接的なアプローチが可能なことから、営業サイクルは確実に短縮されます。 |
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ターゲットとの関係強化 |
パーソナライズと的確なタッチにより、既存顧客の維持・拡大や信頼構築を促進します(84〜85%が顧客関係の改善を実感)。 |
ABMを始めるには?基本プロセスとおすすめツール紹介
ABMの効果を最大化するには、適切なステップとツールを組み合わせることが重要です。以下では、導入の流れと、米国で人気のABMツールをわかりやすくご紹介します。
ABM導入のステップ(ICP設定 → アプローチ → 測定と改善)
1. ICP(理想顧客プロファイル)の設定:
どの企業が最も自社にとって価値が高いのかを明確に定め、狙うアカウントを絞り込むことがスタート地点です。
2. パーソナライズされたアプローチの実施:
メッセージや広告、コンテンツ配信を、対象企業や関係者に最適化して届けます。
3. 成果の測定と改善:
コンバージョン率やエンゲージメントの改善点をデータで分析し、施策を継続的に改善します。
米国で人気のABMツール紹介
ABMの導入・実践を支える代表的なツールをピックアップしました。
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ツール |
特徴 |
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B2B企業向けの統合型ABMプラットフォームで、アカウント識別・個別広告・行動データに基づくAI解析を通じたインサイト提供が強みです。多数のマーケティングツールと統合可能です。 |
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AIを活用し、購入意向の高いアカウントを予測し、匿名トラフィックの発掘や多チャネルでのパーソナライズ施策を実現します。 |
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データ・マルチチャネル配信・分析を一元化。ウェブチャットやメール署名なども活用できる、オールインワン型ABMプラットフォームです。 |
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アカウントのスコアリング(優先度付け)や広告配信、アトリビューション分析などがダッシュボードで完結し、効率的なABM運用を支援します。 |
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豊富な企業・担当者データベースを活かし、精度の高いターゲティングが可能。マーケティングやABM施策への活用も得意です。 |
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CRM一体型のABMツール。小規模チームやマーケティング未経験者でも扱いやすく、インテントデータやウェブパーソナライズ、レポーティングにも対応。 |
FAQ:ABM導入前に気になる3つの疑問
Q1:ABMは中小企業でも効果ありますか?
A1:はい、中小企業でも十分に効果を期待できます。現在では多くのABMツールがCRMやマーケティングオートメーションと統合されており、少ないリソースでも導入可能です。また、特定アカウントへの集中投下によって、成果を狙いやすく、ROIの高さ(87 %が従来より高いと回答)も報告されています。
Q2:ABM導入にはどのくらいの工数がかかりますか?
A2:ABMは「正確な標的」と「質の高いパーソナライズ」が鍵なので、リードベースの施策以上に準備が必要です。例えば、理想顧客プロファイル(ICP)の設定やチーム間の連携調整に工数がかかります。とはいえ、成熟したABMプログラムではROIの可視化が進み、施策ごとにリアルタイムで効果を見ながら改善できるようになり、結果として効率化につながります。
Q3:すぐに成果が出ますか?どのくらい時間がかかりますか?
A3:ABMは短期的に成果が出る場合もありますが、一般的には中長期で成果が積み上がる施策です。たとえばABMによる広告支援アカウントは、非支援アカウントに比べて商談成立までの速度が234 %速いというデータもあります。また、ABMプログラムが1年以上継続した企業では満足度が45 %から59 %へと上昇しており、時間をかけて成果が強化される傾向があります。
まとめ:ABMで次世代の営業・マーケ施策を実現しよう
ABM(アカウントベースドマーケティング)は、「質」を重視して成果を確実に狙う、B2Bマーケティングの次世代戦略です。本記事でご紹介したように、限られた資源を高価値のアカウントに集中し、営業とマーケティングを連携させることで、ROIの向上や商談の迅速化、信頼関係の強化が期待できます。また、米国で注目されているABMツール(Demandbase、6sense、RollWorks、Terminus、ZoomInfo、HubSpot)も、それぞれ異なる強みを持った選択肢として有効です。
求められるのは、「戦略ありき」で自社に最適なプロセスとツールを組み合わせることです。ABMはツールだけで成功するものではありません。最初にしっかりとICP(理想顧客プロファイル)を策定し、マーケティングと営業間で共通の施策設計・KPI設定を行えば、限られたリソースでも効果的な成果を生むことができます。
お問い合わせフォーム(こちら)から、seeknet USAがサポートするABM導入・最適化支援をご相談いただければ、導入ステップの設計からツール選定、コンテンツ施策・アカウント施策までを包括的にご支援可能です。次世代のB2Bマーケティングを目指す方、ぜひお気軽にお問い合わせください。
参照リンク:
What is Account Based Marketing? ABM Strategies (+ Examples)
40 Best Account-Based Marketing (ABM) Solutions for 2025
Mastering ABM: A guide to modern account-based marketing
17 ABM Stats That Will Make You Rethink Your 2025 Strategy | RollWorks
11 Best Account-Based Marketing Tools and Softwares in 2025
20 Best Account-Based Marketing Software: Reviewed for 2025 – The CMO
大山 暢夫
GoogleやMeta、LinkedInなど、さまざまなプラットフォームの長所や課題をしっかり理解した、総合的なデジタルマーケティングの提案が得意です。今はアメリカの文化を歴史からサブカルまでまるっと味わい尽くすために英語に奮闘中。毎日新しい発見でいっぱいです!