国際セキュリティイメージ

日本と海外のセキュリティトレンド – 両拠点が協力してこそ強い体制に

Last Updated on 2025-09-30by Kohei Otsuka
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皆さん、こんにちは!
新入社員のKitamuraです!
前職では日本で日系のお客様向けのIT Sierの海外営業をしており
日米でITやセキュリティの現場を経験してきた知見をシェアさせていただきます。

今回は、「日本とアメリカにおけるセキュリティトレンド」をテーマにお話しします。
「アメリカの方が進んでいるんでしょ?」と聞かれることも多いのですが、実際には両国とも強みと課題を抱えています。特に 日米間の役割分担、ゼロトラスト、多要素認証(MFA)、は、どちらの国でも避けて通れないテーマです。

日米間の役割分担と“丸投げ”のギャップ

日米間のセキュリティ運用で、特に見過ごせないのが「丸投げ文化」です。

  • 日本側のよくあるケース
    「アメリカ拠点は現地任せで問題ない」と考え、ほとんど関与しないことが多い。
  • アメリカ側の実態
    「日本が最終方針を決めてくれるだろう」と思い、結果的にお互いが“相手任せ”。

この結果、インシデントが発生した際に「誰が対応するのか」「実装すべき優先事項」が曖昧になり、初動対応が遅れるリスクがあります。
👉 最近のトレンドとしては、日本本社がセキュリティ方針を統一し、現地と運用を分担する形が広がっています。

  • ポリシーを本社で一元化
  • 運用は現地担当と協働
  • 定期的な情報共有ミーティングを実施

こうすることで、「現地任せ」でも「日本依存」でもない、バランスの良い体制を築けます。

ゼロトラスト – 理想と現実のはざまで

ゼロトラストとは:境界防御に頼らず、社内外を問わずすべてのアクセスを「常に検証」する考え方。
ユーザーや端末の状態を確認し、信頼できる場合のみアクセスを許可します。
リモートワークやクラウド利用が進む現代に適したモデルです。
アメリカでは連邦政府がゼロトラスト戦略を打ち出し、MicrosoftやGoogleといったベンダーもゼロトラスト前提の製品を提供しています。クラウド利用やリモートワークの普及により、「境界の内側は安全」という考え方は過去のものになりつつあります。
ただし、実際にゼロトラストへ完全移行できている企業は多くありません。既存のVPNやファイアウォールを残したまま、段階的に導入しているケースが大半です。
日本では依然としてVPN中心のセキュリティ運用が主流です。しかし、クラウドサービスの導入や海外拠点とのやり取りが増える中で、ゼロトラストへの移行は避けられません。
結局のところ、日米ともに「一気に切り替えるのではなく、段階的に実装していく」ことが現実的な課題となっています。

多要素認証(MFA) – 普及と定着の壁

MFAは、アカウント乗っ取りを防ぐ上で最も効果的な手段の一つです。
アメリカではクラウドサービス利用においてMFA必須が当たり前になりつつあります。連邦政府も義務化を進めており、表面的には普及が進んでいるように見えます。
しかし現場では「面倒だから」と利用を避ける社員も多く、導入しても実際には徹底されない例があります。
一方、日本ではそもそも導入率が低いのが実情です。利便性が落ちることを嫌い、「業務に支障が出る」との理由で後回しにされがちです。
つまり、**アメリカは「形だけ導入」になりやすく、日本は「そもそも導入が遅い」**という違いがあるのです。
両国に共通する課題は、導入したあとにいかに現場に根付かせるかです。利用しやすい仕組みと教育を両立させなければ、MFAは単なる「負担」となってしまいます

Seeknetができること

私たちSeeknetは、日本本社とアメリカ拠点をつなぐ「橋渡し役」として、以下の支援を行っています。

  • 日米間の役割分担設計:本社方針を現地に落とし込み、責任分担を明確化。

単に技術を導入するだけでなく、「現場に根付かせること」を重視し、運用まで含めてサポートしています

  • ゼロトラスト導入支援:既存環境との両立を考慮し、段階的に移行設計
  • MFA導入・定着化:業務フローに合わせ、利便性とセキュリティを両立

まとめ

セキュリティは「日本が遅れている」「アメリカが進んでいる」という単純な構図ではなく、両国ともに課題を抱えています。 ゼロトラストは理想と現実のバランス、MFAは普及と定着、そして日米間では“丸投げ”の克服が大きなテーマです。
Seeknetは、その橋渡し役として、両拠点が協力しながら強いセキュリティ体制を築けるよう伴走します。

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大塚 康平

沖縄で生まれ育ち、地元の小学校の隣がオリオンビール工場という珍環境で育った大塚は、無類のビール好きへと成長していく。12才から東京の代官山へ引っ越す事になり、田舎から大都会へ。高校卒業後、NY州Herkimer Collegeの野球部監督にリクルートされた事がきっかけでアメリカへ渡米、West Virginia University ~ Herkimer Community College ~ San Francisco State Unicersityを経て、楽しかった学生生活に幕を閉じる。その後、野球好きの和田社長に気に入って頂き、2018年seeknet USAに入社。 大好きなビール、サーフィンなどのローカル情報を発信していきます。

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